希望の党顧問である安東氏に喝

どうもふてしばです。

 

最近友達と富山行って山でたくさんのカメムシ達と戯れてきました。とても気持ち悪かったです。

 

旅行から帰ってきたら、こんな胸糞悪い記事を見つけました。

 

希望の党・経済ブレーンが初めて明かす「ユリノミクス 本当の狙い」
安東 泰志
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/53142

 

安東氏は、Newspicksというニュースのキュレーションアプリでpickerとして有名だったので知ってました。そのアプリ内で彼に対するめちゃくちゃ批判的なコメントを個人的に書いていました。最近になって小池百合子の顧問として世間にも認知されてきたようです。

この人は、金融業界では有名らしく、現在よく分からないベンチャーキャピタルをやっています。

本稿では安東氏が書いた記事について、引用しつつ批判的にコメントを書きました。

彼は、コメントから滲み出る性格の悪さもさることながら、メチャクチャ財政緊縮派で、金融緩和にも反対な人物です。そんな人が小池氏の顧問になった途端、消費税凍結、金融緩和維持などと抜かしております。まぁそこらへんも含めて、下記に批判的に書きました。

 

>>安倍さんは「アベノミクスの継続」という言い方で、これまでの政権運営を正当化し、その成果を声高に叫んでいますが、「アベノミクス」は私から見れば、全く成果が上がっていません。あれだけ大規模な金融緩和と財政出動をやれば、円安と株高になるほか、GDPの1%くらいが上がるのは当然のこと。

まず、GDP1%が嘘。民主党政権から比べると50兆円上がっているので、15%近くGDPは上昇している。
そもそも全く成果を上げてないといつつ、GDPの上昇を認めている。そもそも安東氏は金融緩和には反対で、出口をずっと唱え続けていた人物。Newspicks での過去のコメントを見れば、わかること。
また、失業率、有効求人倍率日銀短観の改善、貧困率の縮小、倒産件数の激減という実証的に景気が改善してるのは明らか。そこを踏まえていない。

>>日本のGDPの約6割を占めている個人消費は、現在、どんどん下がってきています。その要因は、率直にいえば賃金が上がらないから。非正規やパートタイムの方の時給は確かに上がっていますが、彼らは短時間労働が主なうえ、正規労働者も含めた賃金は上がっていない。そのため一人当たりの賃金はほとんど伸びてはいません。

直近のデータでは消費は回復傾向にある。
雇用回復は非正規労働者の就業者数の改善→
人手不足により正規雇用の改善→さらなる人手不足によって賃金を企業が上げ始めるという経済の原理原則がある。
ちなみに今年に入り、正規雇用の有効求人倍率1を超えて賃金上昇が少しづつ進んでいるという点を踏まえていない。
上段の個人消費回復のためには、賃金上昇が必要であるという認識は合っている。そのためには雇用政策である金融緩和が必要という処置法をこの人は理解していない。

>>しかも安倍さんは「失業率が3%まで下がった」ことをアベノミクスの成果と強調しますが、内閣府の試算によれば、正社員になれずにやむなく非正規労働者になっている人も含めた「広義の失業率」は、8.4%台(16年1~3月の平均)にも上っているのです。

広義の失業率という訳のわからない概念を使っている。働き方上、自ら進んで非正規労働者になっている人もいるため、普通このような概念は使わない。しかもデータが一年前以上で古い。上記で述べた雇用における原理原則によって、非正規労働者が増加するのは普通のことで、正規雇用労働者を増やしたいなら追加金融緩和を行えという結論になるはずである。

>>PB黒字化には、実質GDPにして2%の成長が必要でしたが、アベノミクスが始まって以来、実質GDPが2%を超えたのは、2013年の一度きり。しかも「今回は増税はするが、子育て支援に使う」ということにしたため、税収の増加は2兆円強程度に過ぎなくなり、結局2020年までのPBの黒字化は頓挫してしまいました。

実質経済成長率=名目経済成長率−物価上昇率
という計算式である。デフレ時は物価上昇率がマイナスになるので、実質GDPはプラスになる。実際リーマンショック時は民主党政権で実質7%成長だった。
長期間デフレが続いている日本においては、名目成長率で見るのが大事である。
わざわざ、実質で出しているところが意図的なものを感じる。
また、PB黒字化というのが金本位制並みのデフレ政策であることを安東氏が認識していないのが致命的である。不況時に財政出動を行うことを制約するために、機動的な財政政策ができなくなってしまう。

>>こうした補正予算を、いわゆる「ワイズ・スペンディング」という観点から、費用対効果を図り、効果的な公共投資に絞っていく。それだけで安倍政権が強行するという消費税2%の増収分の2兆円くらいは、すぐに捻出できてしまいます。

ワイズスペンディングとはなにか?それが分からない。そもそも公共投資を絞るという発想自体が緊縮である。定性的に財政の用途を変えるのはいいが、歳出を増やすという発想がない時点でマクロ経済政策的に失格であり、消費税凍結だけが目的化してしまっている。

>>原因は成長戦略の不足です。その象徴が、アベノミクスの「第3の矢」がほとんど実行されていないこと。安倍政権下の規制緩和で思い出されるのは「医薬品のネット販売」くらいで、「戦略特区」も加計学園という安倍さんのお友だちを抱き込んだために、かえって〝既得権者のための改革″というイメージを振りまいてしまった。

この発言で、安東氏の頭の中が理解できる。マクロ経済政策など理解していないことが露呈してしまった。成長戦略はミクロ政策であり、これ自体国の総供給を増やす政策である。現在、日本に必要なのは総需要拡大政策であり、成長戦略を行なったとしても需要不足の段階では供給が増えれば、デフレが進行してしてまう。成長戦略は5年10年を見据えた政策であり、これといって突然景気がよくなる訳もない。総需要拡大した結果として、必要になるのである。
あと、加計学園は全く問題ない事案であるのに、お友達というだけで批判している。検証記事も月刊HANADAなどで詳しく掲載されているし、議事録読めば問題ないことはわかることである。事実菅家を整理するリテラシー能力がないこともここで分かってしまう。

そのほか、ミクロ政策をごちゃごちゃ言っているが景気が良くなる政策はないのでいわゆるユリノミクスには全く賛同できる部分が一切ない。ベーシックインカムの議論をするのはいいが、日銀法変えるとか、日銀人事をどうするとか、ヘリマネやるとかそういうセンスのある話をして欲しかった。
安東氏には政策観が全くない上、マクロ統計を精査する能力がこの記事を通して分かった。

うん、やはり希望の党は全然ダメですわ。