アベノミクスを根本的に理解していない人々へ...
アベノミクスが始まって5年経ちました。
そこで、基本に立ち返ってアベノミクスの基本についてブログを書きたいと思います。
本ブログを読めば、アベノミクスの基本はしっかりと理解できるでしょう。
まず、アベノミクスとは3本の矢のから成り立っています。
第一の矢が「大胆な」金融緩和
第二の矢が「機動的な」財政政策
第三の矢が「民間投資を喚起する」成長戦略
ということになっています。
アベノミクスで最も重要な矢が第一の矢です。
これを理解していないバカが自称リフレ派どもに多いんです。
金融緩和は必要条件なんです。ここスゴく重要。
第二の矢オンリーだけでは、「マンデル=フレミング効果」によって
円高が進み、効果が相殺されてしまいます。
この現象は麻生政権で見られた傾向で、50兆円の財政出動を行ったが、結果的に日銀が全く金融緩和を行わなかったので、円高が急速に進みました。
また、第三の矢はマクロ経済政策ではなく、ミクロ的な考え方で、規制緩和などを通して民間投資を増やそうというものです。
しかしながら、根本的に民間投資を促進させるためには、予想実質金利を低下させることが重要で、金融緩和によってこれを達成することができます。
予想実質金利率(r)とは、名目金利率(i)から予想物価上昇率(π)を割り引いたものです。
つまり、r=iーπ
2013年以前の日本は、名目金利が0近傍で張り付いている状態でした。
これを流動性の罠といいます。
この状態から実質金利を下げるためには、予想物価上昇率を引き上げることが重要だということが式を見ても理解していただけると思います。
ちなみに、第一の矢、第二の矢は総需要拡大政策、第三の矢は総供給拡大政策です。
したがって、一、二と三の矢の性質は全く異なるものなのです。
総需要が不足している状態、つまりデフレギャップがある状態において総供給が拡大した場合、よりデフレギャップが進行してしまいます。マスコミはバカなので、第三の矢が大事だと言っていますが、デフレ脱却に必要なのは第一の矢と第ニの矢ということになります。
金融緩和は、円安、株高、予想インフレ率の上昇させる効果があります。
上記でも述べましたが、円安効果によって、財政政策による円高効果を相殺することができます。
また、株高によって、資産価格の上昇それに伴って消費が促進されます。企業側から見ると資産価値の上昇によって、融資における担保価値が上がるので投資を促進させることにつながります。また、予想実質金利の低下に伴って、設備投資が増加します。
金融政策の波及経路は、多岐に渡りますが、シンプルにいうと上記のようになります。
また、機会があれば、金融緩和政策について詳しく書きたいと思います。
以上がアベノミクスの基本でした。
現在のマクロデータを見ても理論通りの状況になっています。
2018年は景気の良い年になりそうなので、個人的には嬉しいですが、
2019年の消費増税だけは止めなければなりません。
この消費税と朝鮮半島有事が今後の経済のリスク要因になりそうです。
また、わからないことがあれば、コメント蘭に記入して質問してください。
以上