PHISHING FOR PHOOLS:不道徳な見えざる手

どうも、ふてしばです。ブログ更新が三日坊主にならないように頑張りたいと思います。2、3日に一回更新できたらいいかな...

 

世間では、民進党の山尾氏の不倫問題が騒がれていて、「パコリーヌ山尾」とか「ヤマンヌ山尾」などとネットでは相変わらず面白いレトリックで批判されたりしてます。

隣国では、エリンギヘッドもといブラックテレホンヘッドがミサイルぶち上げたり、水爆実験したりギャーギャーやっております。ほんと迷惑な話。

 

そんなのを尻目に、家で孤独と戦いながら、1日で300pほどの本を読みました。ほんと暇ですみませんね、どうも。

 

今回、読んだ本というのが、タイトルにもある

 

不道徳な見えざる手

不道徳な見えざる手

 

 

 

これ英語のタイトルのPHSHINGとPHOOLSがFではなくてあえてPHになってるみたいですけど、これ造語みたいなんで気にしないで。

 

この本の感想なんだけど、めちゃくちゃ長い〜って感想。正直、結構退屈だった。読み切ったけど。

偉いでしょ俺。

 

著者は二人ともノーベル経済学賞の受賞者で、経済学者界隈ではかなりの重鎮。ロバート・シラーは金融市場分析のプロで、投機的な市場に注目してたりする。2008年のリーマン・ショックが起こる前から金融システムに関する脆弱性について警鐘を鳴らしてた。ジョージ・A・アカロフは情報経済学の専門家で、よくミクロ経済学の教科書に出てくるポンコツ中古車とレモン出てくるでしょ、情報の非対称性についての彼の研究成果なのです。もうちょっと、秀逸な例なかったのかねとか思ってしまうんだけど。

 

この本のメインテーマは、自由市場に対するアンチテーゼというか、完全な信頼性に対して警告してるのね。それを釣り師とカモの二つの主体で表現して、その例をひたすら列挙している。食品、医療、政治、金融、マーケティング、ヘルスケアサービスなどあらゆる分野において、ノンフィクションで語っているのね。だから興味ない分野の話になるとめちゃくちゃ退屈なの。

 

特にわかりやすい例でいうと、2008年金融危機時の話が一番しっくりきたかも。要は、21世紀おいて金融規制緩和が進んだことによって、釣り師が幅を利かせるようになったのね。ここでの釣り師は投資銀行格付け会社投資銀行サブプライムローン担保証券をピューレみたいに細かく切り刻んで他の金融商品とごちゃごちゃに混ぜて作ったゲテモノ金融派生商品格付け会社はAAAの評価をつけた。カモはそれを嬉しそうに爆買いするわけ。その危険性に気づいた人はCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)を買って、暴落にかけるわけね。要は空売りです。ほとんどのカモは釣り師に騙されてるの。それで、最終的にお財布爆発して終わっちゃうのね。

ここで大事なのは、自由市場もとい完全競争市場が正しく機能していればこんなことにならないのね。格付け会社だって、正しい格付けを出さなければ信用されなくなって依頼もなくなっちゃうじゃん?だけど金融危機起きてしまったじゃん。

 

つまり過度に自由市場を信頼するなって話。経済学では消費者の選択は「顕示選好」といってどんなに変な買い物しても、それはあらゆる選択肢の中から消費者が選んだもので合理的な判断だということになる。これが経済学者の中でも出発点になっちゃてるから、おいおい待てよ。一回止まって考えよーぜってこと。

すごい納得したし、面白いところもあった。参考文献もかなり多いので、信頼に値する本であることは認める。けどやっぱり退屈だったなー。でもアカロフキャットフード自分で食った話は笑った。だって、ペットフードて「美味しくなりました」とか「より旨味が出ました」とか言っても実際わかんないじゃん?そんなこんなで、自分の愛猫のために食べたみたい。笑

 

なんか書評というか、解説みたいになってしまったので興味がある人はぜひ読んでみて。

 

個人的にこれを読んでみて、思ったのが日本では絶対行われない議論だし、重要視されない論点だな〜と思った。

 

これは政府が行う規制の役割を改めて、考えるきっかけになる。米国では、共和党は小さな政府、民主党大きな政府を目指し掲げている。政治哲学として米国はとてもわかりやすい。

日本における規制緩和を進めていくのはいいのかどうか。それにはもちろん良い緩和と悪い緩和がある。文科省が行なっている獣医学部設置の認可を告示で規制しているを緩和していくのはもちろん良い緩和だ。前川スケベはほんとくそ。一方、小泉政権時代の労働派遣法改正は悪い緩和だった気がする。

日本はグローバルスタンダードな保守とリベラルがごちゃごちゃになっている。親安倍派か反安倍派か。基本的に反安倍派の連中は経済右翼であり、米国の極右団体ティーパーティーが言っているのと同じ意見。一方、安倍さんがやっているアベノミクスはリベラル政策であり、イギリスの保守党代表であるジェルミー・コービンが主張している政策である。アベノミクスは経済学しっかりやっている人からすれば、普通の政策なんだけどね。

まあ規制緩和どうのこうのは、この本の本質的な論点ではないし、マクロ経済政策の話もほとんど出てこないんだけどね。

なんか色々飛び火してしまったんで、そろそろ終わります。なんかキレが悪くてすみません。こんな感じで、政治の方もちょっとつまみ喰いして発信していくので、よろしく。もうam3:00なんで寝ます。

 

 

おやすみなさい。