アベノミクスを根本的に理解していない人々へ...

アベノミクスが始まって5年経ちました。

 

そこで、基本に立ち返ってアベノミクスの基本についてブログを書きたいと思います。

 

本ブログを読めば、アベノミクスの基本はしっかりと理解できるでしょう。

 

まず、アベノミクスとは3本の矢のから成り立っています。

 

第一の矢が「大胆な」金融緩和

 

第二の矢が「機動的な」財政政策

 

第三の矢が「民間投資を喚起する」成長戦略

 

ということになっています。

 

アベノミクスで最も重要な矢が第一の矢です。

 

これを理解していないバカが自称リフレ派どもに多いんです。

 

金融緩和は必要条件なんです。ここスゴく重要。

 

第二の矢オンリーだけでは、「マンデル=フレミング効果」によって

 

円高が進み、効果が相殺されてしまいます。

 

この現象は麻生政権で見られた傾向で、50兆円の財政出動を行ったが、結果的に日銀が全く金融緩和を行わなかったので、円高が急速に進みました。

 

また、第三の矢はマクロ経済政策ではなく、ミクロ的な考え方で、規制緩和などを通して民間投資を増やそうというものです。

 

しかしながら、根本的に民間投資を促進させるためには、予想実質金利を低下させることが重要で、金融緩和によってこれを達成することができます。

 

予想実質金利率(r)とは、名目金利率(i)から予想物価上昇率(π)を割り引いたものです。

 

つまり、r=iーπ

 

2013年以前の日本は、名目金利が0近傍で張り付いている状態でした。

 

これを流動性の罠といいます。

 

この状態から実質金利を下げるためには、予想物価上昇率を引き上げることが重要だということが式を見ても理解していただけると思います。

 

ちなみに、第一の矢、第二の矢は総需要拡大政策、第三の矢は総供給拡大政策です。

 

したがって、一、二と三の矢の性質は全く異なるものなのです。

 

総需要が不足している状態、つまりデフレギャップがある状態において総供給が拡大した場合、よりデフレギャップが進行してしまいます。マスコミはバカなので、第三の矢が大事だと言っていますが、デフレ脱却に必要なのは第一の矢と第ニの矢ということになります。

 

金融緩和は、円安、株高、予想インフレ率の上昇させる効果があります。

 

上記でも述べましたが、円安効果によって、財政政策による円高効果を相殺することができます。

また、株高によって、資産価格の上昇それに伴って消費が促進されます。企業側から見ると資産価値の上昇によって、融資における担保価値が上がるので投資を促進させることにつながります。また、予想実質金利の低下に伴って、設備投資が増加します。

 

金融政策の波及経路は、多岐に渡りますが、シンプルにいうと上記のようになります。

 

また、機会があれば、金融緩和政策について詳しく書きたいと思います。

 

以上がアベノミクスの基本でした。

 

現在のマクロデータを見ても理論通りの状況になっています。

 

2018年は景気の良い年になりそうなので、個人的には嬉しいですが、

 

2019年の消費増税だけは止めなければなりません。

 

この消費税と朝鮮半島有事が今後の経済のリスク要因になりそうです。

 

また、わからないことがあれば、コメント蘭に記入して質問してください。

 

 

以上

「日本経済最後の戦略 債務と成長のジレンマを超えて」田代毅

久々の投稿。

最近ネット番組で田中秀臣先生を招いて、その回はかなり盛り上がった感じだったので良かった。

さて、今回の紹介する本はこちら

 山形浩生さんが紹介していたので、ついつい買ってしまった、、、

全体的に要所要所でテーマ研究が紹介されていて、本当に良かった。

債務に関する本は、アデア・ターナーの「債務さもなくば悪魔」を読んだことがあるけど、この本は基本的に日本にフォーカスを当てているため比較的読みやすかったと思う。

著者はハーバード大学でラインハートとロゴフ両教受らと共同研究を重ねた実績があるみたい。

ラインハートとロゴフといえば、債務に関する研究ではフロンティアを走る経済学者である。

まあ、いわゆる「エクセルゲート事件」みたいなこともあったが次に進もう。

 

この本では、経済成長路線と財政健全化路線の両者の主張を研究を示しながら紹介している。

 

どっちかを取る、と言うことではなく二つの路線を両立させようというのが筆者の主張であり至極ごもっともである。

 

経済成長路線派は債務を過度に軽視しがちであり、財政健全主義派は経済成長を無視するような主張を展開している。

 

終盤の章では、債務削減オプションを具体的に提示してくれているが、まあ結局のところアベノミクスをフル回転で進めろということであろう。

 

まあ読んでる限り、財政再建主義派をこきおこすことなく学問的研究を紹介しながら、高尚かつ上品に論破しているところが非常に面白い。

 

三本の矢の財政出動は2013年以降、行われておらず、緊縮傾向になっている。その理由としては、債務に対する過剰な反応、公的債務の累積を恐れるがあまり、財政政策を制約してしまっている。それをポールクルーグマンは「Timidity Trap 臆病の罠」と呼んでいる。なるほど、債務の悪影響はそのように出ているのか、と勉強になった。

 

以上のように、債務に関して様々な見方を提供してくれる良書であった。

 

あんまり、知られていないので是非とも経済に興味がある人は読んでほしい。

 

ゼミの先生に紹介したら、「いい本紹介してくれてありがとう」と言われたくらい。

 

今後も頑張って更新していきます。

希望の党顧問である安東氏に喝

どうもふてしばです。

 

最近友達と富山行って山でたくさんのカメムシ達と戯れてきました。とても気持ち悪かったです。

 

旅行から帰ってきたら、こんな胸糞悪い記事を見つけました。

 

希望の党・経済ブレーンが初めて明かす「ユリノミクス 本当の狙い」
安東 泰志
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/53142

 

安東氏は、Newspicksというニュースのキュレーションアプリでpickerとして有名だったので知ってました。そのアプリ内で彼に対するめちゃくちゃ批判的なコメントを個人的に書いていました。最近になって小池百合子の顧問として世間にも認知されてきたようです。

この人は、金融業界では有名らしく、現在よく分からないベンチャーキャピタルをやっています。

本稿では安東氏が書いた記事について、引用しつつ批判的にコメントを書きました。

彼は、コメントから滲み出る性格の悪さもさることながら、メチャクチャ財政緊縮派で、金融緩和にも反対な人物です。そんな人が小池氏の顧問になった途端、消費税凍結、金融緩和維持などと抜かしております。まぁそこらへんも含めて、下記に批判的に書きました。

 

>>安倍さんは「アベノミクスの継続」という言い方で、これまでの政権運営を正当化し、その成果を声高に叫んでいますが、「アベノミクス」は私から見れば、全く成果が上がっていません。あれだけ大規模な金融緩和と財政出動をやれば、円安と株高になるほか、GDPの1%くらいが上がるのは当然のこと。

まず、GDP1%が嘘。民主党政権から比べると50兆円上がっているので、15%近くGDPは上昇している。
そもそも全く成果を上げてないといつつ、GDPの上昇を認めている。そもそも安東氏は金融緩和には反対で、出口をずっと唱え続けていた人物。Newspicks での過去のコメントを見れば、わかること。
また、失業率、有効求人倍率日銀短観の改善、貧困率の縮小、倒産件数の激減という実証的に景気が改善してるのは明らか。そこを踏まえていない。

>>日本のGDPの約6割を占めている個人消費は、現在、どんどん下がってきています。その要因は、率直にいえば賃金が上がらないから。非正規やパートタイムの方の時給は確かに上がっていますが、彼らは短時間労働が主なうえ、正規労働者も含めた賃金は上がっていない。そのため一人当たりの賃金はほとんど伸びてはいません。

直近のデータでは消費は回復傾向にある。
雇用回復は非正規労働者の就業者数の改善→
人手不足により正規雇用の改善→さらなる人手不足によって賃金を企業が上げ始めるという経済の原理原則がある。
ちなみに今年に入り、正規雇用の有効求人倍率1を超えて賃金上昇が少しづつ進んでいるという点を踏まえていない。
上段の個人消費回復のためには、賃金上昇が必要であるという認識は合っている。そのためには雇用政策である金融緩和が必要という処置法をこの人は理解していない。

>>しかも安倍さんは「失業率が3%まで下がった」ことをアベノミクスの成果と強調しますが、内閣府の試算によれば、正社員になれずにやむなく非正規労働者になっている人も含めた「広義の失業率」は、8.4%台(16年1~3月の平均)にも上っているのです。

広義の失業率という訳のわからない概念を使っている。働き方上、自ら進んで非正規労働者になっている人もいるため、普通このような概念は使わない。しかもデータが一年前以上で古い。上記で述べた雇用における原理原則によって、非正規労働者が増加するのは普通のことで、正規雇用労働者を増やしたいなら追加金融緩和を行えという結論になるはずである。

>>PB黒字化には、実質GDPにして2%の成長が必要でしたが、アベノミクスが始まって以来、実質GDPが2%を超えたのは、2013年の一度きり。しかも「今回は増税はするが、子育て支援に使う」ということにしたため、税収の増加は2兆円強程度に過ぎなくなり、結局2020年までのPBの黒字化は頓挫してしまいました。

実質経済成長率=名目経済成長率−物価上昇率
という計算式である。デフレ時は物価上昇率がマイナスになるので、実質GDPはプラスになる。実際リーマンショック時は民主党政権で実質7%成長だった。
長期間デフレが続いている日本においては、名目成長率で見るのが大事である。
わざわざ、実質で出しているところが意図的なものを感じる。
また、PB黒字化というのが金本位制並みのデフレ政策であることを安東氏が認識していないのが致命的である。不況時に財政出動を行うことを制約するために、機動的な財政政策ができなくなってしまう。

>>こうした補正予算を、いわゆる「ワイズ・スペンディング」という観点から、費用対効果を図り、効果的な公共投資に絞っていく。それだけで安倍政権が強行するという消費税2%の増収分の2兆円くらいは、すぐに捻出できてしまいます。

ワイズスペンディングとはなにか?それが分からない。そもそも公共投資を絞るという発想自体が緊縮である。定性的に財政の用途を変えるのはいいが、歳出を増やすという発想がない時点でマクロ経済政策的に失格であり、消費税凍結だけが目的化してしまっている。

>>原因は成長戦略の不足です。その象徴が、アベノミクスの「第3の矢」がほとんど実行されていないこと。安倍政権下の規制緩和で思い出されるのは「医薬品のネット販売」くらいで、「戦略特区」も加計学園という安倍さんのお友だちを抱き込んだために、かえって〝既得権者のための改革″というイメージを振りまいてしまった。

この発言で、安東氏の頭の中が理解できる。マクロ経済政策など理解していないことが露呈してしまった。成長戦略はミクロ政策であり、これ自体国の総供給を増やす政策である。現在、日本に必要なのは総需要拡大政策であり、成長戦略を行なったとしても需要不足の段階では供給が増えれば、デフレが進行してしてまう。成長戦略は5年10年を見据えた政策であり、これといって突然景気がよくなる訳もない。総需要拡大した結果として、必要になるのである。
あと、加計学園は全く問題ない事案であるのに、お友達というだけで批判している。検証記事も月刊HANADAなどで詳しく掲載されているし、議事録読めば問題ないことはわかることである。事実菅家を整理するリテラシー能力がないこともここで分かってしまう。

そのほか、ミクロ政策をごちゃごちゃ言っているが景気が良くなる政策はないのでいわゆるユリノミクスには全く賛同できる部分が一切ない。ベーシックインカムの議論をするのはいいが、日銀法変えるとか、日銀人事をどうするとか、ヘリマネやるとかそういうセンスのある話をして欲しかった。
安東氏には政策観が全くない上、マクロ統計を精査する能力がこの記事を通して分かった。

うん、やはり希望の党は全然ダメですわ。

 

『債務さもなくば悪魔』、『シフト&ショック』

 

 毎日ハンバーグ生活のふてしばがお送りする今回のブログ内容はこちらだ!

 

 

債務、さもなくば悪魔 ヘリコプターマネーは世界を救うか?

債務、さもなくば悪魔 ヘリコプターマネーは世界を救うか?

 

 

 

シフト&ショック──次なる金融危機をいかに防ぐか

シフト&ショック──次なる金融危機をいかに防ぐか

 

 

 

 

この三冊の書評を書きました。さっさと不況を終わらせろは前回書いたのですが、

 

huteshiba-economics.hatenablog.com

 

書き足りないとこもあったのでまた追加できましたのでご一読お願いします。

以下書評。

 

 三冊を読み終えて、やっと読み切ることができたという安堵感と現行経済システムにおける不安感が同時に襲ってきた。三冊に共通した内容として、金融危機時、不況時における望ましい経済政策、金融システムの脆弱性が挙げられる。

 『さっさと不況を終わらせろ』(以下Aで統一)は、望ましい経済政策について詳細に記述してある。一方で、著者であるポール・クルーグマンは、望ましい経済政策を実現するにあたっての障壁を列挙している。その障壁に対するクルーグマンの批判的なコメントには、皮肉やユーモアが込められており、その手の文才を感じさせるものがある。この本を読んで感じたことは、日本もアメリカもマクロ経済全体の厚生を高める手段はあるが、その手段を実行しようとすると、様々な障壁によって妨害される。その障壁とは、政治的、党派的、思想的なものである。

 結局はアメリカも日本と同じ状況であるのだ。とは言ってもアメリカには良心的な経済学者、実務家が多数存在しており、未来はまだ明るい。一方、日本における状況は絶望的である。ポスト安倍と呼ばれる首相候補者達は軒並み財政緊縮派であり、頼みの野党も一様に緊縮的な主張を展開している。民進党代表の前原氏はゴリゴリの緊縮主義を一貫して主張している。経済学者も「財政学者」がマクロ経済政策について語り、国が発行する通貨自体に懐疑的なマルクス経済学者達がアベノミクスに反対し、「反成長」、「清貧」などと抜かしている。アメリカでは、共和党民主党が対立軸として、マクロ経済政策は緊縮派とリフレ派が二項対立している点で健全に民主主義が上手く機能していると言えよう。日本では安倍首相の後がなく、個人的に絶望している。その点、Aはこの絶望的な状況の日本に必読の本であると言えるだろう。できれば、クルーグマンには日本についての勉強をしっかりしてもらい、この手の本の日本版を出版してもらいたい。その才能に溢れた皮肉とユーモアを駆使して、とんでもない主張をしている人達をズバズバ斬って頂きたいものと願う。

 『シフト&ショック』(以下Bで統一)と『債務、さもなくば悪魔』(以下Cで統一)は金融危機の原因解明とその解決策を与えられる良書であった。特に、個人的に印象に残った本は後者である。なぜかといえば、金融危機の根本的原因を債務に求めたことにあった。この手の話をすると、「日本の借金がやばい」と騒いでいる人が喜んでしまうかもしれない。彼らのロジックは「借金が多いので増税しよう」ということであるが、Cを読むと話はそんなに単純ではない。Cでは不況時に増税を行ない、政府が借金を返済するために財政を抑制するとマクロ経済が悪化し、債務がより増加してしまう結果になることが記述されている。そもそもなぜこんなに債務が積み重なるのか、債務が積み重なると何が起きるのかが精緻に分析されており、かなり興味深い本であった。しかしながら、異論がある主張もあった。それは、日本の債務がなぜここまで膨れ上がったのかについての原因である。著者のアデア・ターナーは日本の分析に関しては、基本的にリチャード・クーの意見にほとんど求めている。クー氏は「バランスシート不況」という意見を主張している。しかしながら、私は1990年代に日本銀行が不動産価格の個別物価の上昇と一般物価の上昇を混同し、金融引き締めを行ない、その後の金融政策を抑制し続けた。その結果として、デフレが長期間続いたために債務が膨れ上がったと考えている。

 とはいっても、「そもそも不動産価格な異常な上昇はどう考えるのよ」と聞かれたら、ターナーの意見に賛同する。それは金融規制の欠陥が引き起こしてしまったのだと思う。私は、債務の増加についての原因について異論があっただけである。歴史的にも繰り返されてきた金融危機が金融機関の過剰な信用リスクの供給、および自己増殖的に増えていくその信用リスクはいつか弾け飛ぶ。金融規制の必要性も本書と通して学ぶことができた。

 規制改革に関して、私は規制緩和賛成の立場をとってきた。具体的に獣医学部設置の認可申請を認めない告示の規制の緩和などが挙げられる。一方で、金融規制に関しては、抑制的であるべきだと本を通してから考えるようになった。ミクロ経済学の分野として考えていたものがマクロ経済にまでインパクトを与える金融分野は重大なテーマであるとの認識に変わった。

 A、B、Cいずれの本もマクロ経済政策的に積極的な金融緩和、拡張的な財政政策、また不況の原因を引き起こす金融危機を防ぐための金融規制を整備するべきであると唱えている。全世界的経済停滞を脱出するためには、上記に挙げた3つの政策を同時に行うべきであり、究極の経済政策である「ヘリコプターマネー」を実施するのが不況から脱するためには手っ取り早いと自分の中で結論が出た。現行では財政法で禁止されているが今後、再び大恐慌が襲って来る前に経済政策についての議論のテーブルにいち早くのっけるべきであり、政策のカードとしていつでも使えるようにしておくべきである。

 

End This Depression Now!:さっさと不況を終わらせろ!

どうも、ふてしばです。前回更新した内容を彼女に見せたら「難しくて、意味分からん」と怒られた。ポップに書いたつもりなのに、経済に疎い人はダメだな。

 

今回読んだ本はこちら。

 

 

 

やっと、読むことができたこの本。私はポールクルーグマンのファンなので、すごい楽しみに読み始めたんだけど、やっぱり面白い。さすがクルーグマンだ。俺の言いたいことを明快に解説して、世の中に蔓延る珍説を痛快に切り捨ている。皮肉を込めた批判がかなり笑える。この本を通して、感じたのが日本もアメリカも経済論壇に関しては、同じなんだなーって思った。

日本における状況は絶望的だったけど、まさかの保守本流の安倍さんが見事にアベノミクスによって経済を回復させつつある。アメリカでは、共和党が緊縮財政を推し進めている。しかしながら、米国ではまともな経済学者が多いし、オバマ政権時代にはローレンス・サマーズが財務長官、ベン・バーナンキFRB議長など要職がマクロ経済政策に明るいメンバーが揃っている。一方、日本では頭のおかしい経済学者が多い。御用学者みたいなやつもいるし、大学院入ってみて、🙆経の学者ばっかりでビックリしてる。

そんなアホどもは、緊縮財政を叫んでいる。政治家にとにかく多いし、ポスト安倍と言われている連中は軒並み財政保守主義である。「ハイパーインフレガー」とか、「国際暴落ガー」とか、「国家破産する〜」などと恥ずかしげもなく、念仏のように唱えているのである。何よりマスコミの経済音痴ぶりには呆れ果てるばかりである。その結果、政治家にも影響を与え、一般国民にちゃんとした認識が行き渡っていないのである。

そんなバカな連中には是非この本を読んでほしい。読めば、経済観が180°変わるはずだ。自らの意見が全部論破されているので、本の途中で顔が真っ赤になってしまうだろう。今後の日本経済のために、どんな経済政策が必要なのか、今までの失政が失業者達にどんな影響を与えたのか、を学び正しいマクロ経済政策を政策当局の方々に是非とも行なって頂きたいと思う。

 

まあ、こんな小難しい本中々普通の人は読まないと思うんだけど、みんなにこの本読んでほしいなー、マジで。

 

三連休はこんな感じで、ひたすら本を読みたいと思います。

 

Byふてしば

 

 

 

 

 

PHISHING FOR PHOOLS:不道徳な見えざる手

どうも、ふてしばです。ブログ更新が三日坊主にならないように頑張りたいと思います。2、3日に一回更新できたらいいかな...

 

世間では、民進党の山尾氏の不倫問題が騒がれていて、「パコリーヌ山尾」とか「ヤマンヌ山尾」などとネットでは相変わらず面白いレトリックで批判されたりしてます。

隣国では、エリンギヘッドもといブラックテレホンヘッドがミサイルぶち上げたり、水爆実験したりギャーギャーやっております。ほんと迷惑な話。

 

そんなのを尻目に、家で孤独と戦いながら、1日で300pほどの本を読みました。ほんと暇ですみませんね、どうも。

 

今回、読んだ本というのが、タイトルにもある

 

不道徳な見えざる手

不道徳な見えざる手

 

 

 

これ英語のタイトルのPHSHINGとPHOOLSがFではなくてあえてPHになってるみたいですけど、これ造語みたいなんで気にしないで。

 

この本の感想なんだけど、めちゃくちゃ長い〜って感想。正直、結構退屈だった。読み切ったけど。

偉いでしょ俺。

 

著者は二人ともノーベル経済学賞の受賞者で、経済学者界隈ではかなりの重鎮。ロバート・シラーは金融市場分析のプロで、投機的な市場に注目してたりする。2008年のリーマン・ショックが起こる前から金融システムに関する脆弱性について警鐘を鳴らしてた。ジョージ・A・アカロフは情報経済学の専門家で、よくミクロ経済学の教科書に出てくるポンコツ中古車とレモン出てくるでしょ、情報の非対称性についての彼の研究成果なのです。もうちょっと、秀逸な例なかったのかねとか思ってしまうんだけど。

 

この本のメインテーマは、自由市場に対するアンチテーゼというか、完全な信頼性に対して警告してるのね。それを釣り師とカモの二つの主体で表現して、その例をひたすら列挙している。食品、医療、政治、金融、マーケティング、ヘルスケアサービスなどあらゆる分野において、ノンフィクションで語っているのね。だから興味ない分野の話になるとめちゃくちゃ退屈なの。

 

特にわかりやすい例でいうと、2008年金融危機時の話が一番しっくりきたかも。要は、21世紀おいて金融規制緩和が進んだことによって、釣り師が幅を利かせるようになったのね。ここでの釣り師は投資銀行格付け会社投資銀行サブプライムローン担保証券をピューレみたいに細かく切り刻んで他の金融商品とごちゃごちゃに混ぜて作ったゲテモノ金融派生商品格付け会社はAAAの評価をつけた。カモはそれを嬉しそうに爆買いするわけ。その危険性に気づいた人はCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)を買って、暴落にかけるわけね。要は空売りです。ほとんどのカモは釣り師に騙されてるの。それで、最終的にお財布爆発して終わっちゃうのね。

ここで大事なのは、自由市場もとい完全競争市場が正しく機能していればこんなことにならないのね。格付け会社だって、正しい格付けを出さなければ信用されなくなって依頼もなくなっちゃうじゃん?だけど金融危機起きてしまったじゃん。

 

つまり過度に自由市場を信頼するなって話。経済学では消費者の選択は「顕示選好」といってどんなに変な買い物しても、それはあらゆる選択肢の中から消費者が選んだもので合理的な判断だということになる。これが経済学者の中でも出発点になっちゃてるから、おいおい待てよ。一回止まって考えよーぜってこと。

すごい納得したし、面白いところもあった。参考文献もかなり多いので、信頼に値する本であることは認める。けどやっぱり退屈だったなー。でもアカロフキャットフード自分で食った話は笑った。だって、ペットフードて「美味しくなりました」とか「より旨味が出ました」とか言っても実際わかんないじゃん?そんなこんなで、自分の愛猫のために食べたみたい。笑

 

なんか書評というか、解説みたいになってしまったので興味がある人はぜひ読んでみて。

 

個人的にこれを読んでみて、思ったのが日本では絶対行われない議論だし、重要視されない論点だな〜と思った。

 

これは政府が行う規制の役割を改めて、考えるきっかけになる。米国では、共和党は小さな政府、民主党大きな政府を目指し掲げている。政治哲学として米国はとてもわかりやすい。

日本における規制緩和を進めていくのはいいのかどうか。それにはもちろん良い緩和と悪い緩和がある。文科省が行なっている獣医学部設置の認可を告示で規制しているを緩和していくのはもちろん良い緩和だ。前川スケベはほんとくそ。一方、小泉政権時代の労働派遣法改正は悪い緩和だった気がする。

日本はグローバルスタンダードな保守とリベラルがごちゃごちゃになっている。親安倍派か反安倍派か。基本的に反安倍派の連中は経済右翼であり、米国の極右団体ティーパーティーが言っているのと同じ意見。一方、安倍さんがやっているアベノミクスはリベラル政策であり、イギリスの保守党代表であるジェルミー・コービンが主張している政策である。アベノミクスは経済学しっかりやっている人からすれば、普通の政策なんだけどね。

まあ規制緩和どうのこうのは、この本の本質的な論点ではないし、マクロ経済政策の話もほとんど出てこないんだけどね。

なんか色々飛び火してしまったんで、そろそろ終わります。なんかキレが悪くてすみません。こんな感じで、政治の方もちょっとつまみ喰いして発信していくので、よろしく。もうam3:00なんで寝ます。

 

 

おやすみなさい。

秋風を感じる日没後にブログというふものを書いてみました。

どうも、ふてしばです。

 

私は大学院一年生なのですが、夏休みはどうにも退屈です。

 

そんな悶々と過ごしていく日々の中で、身体はジムに通い鍛えているのだけれど

 

頭を使ったトレーニングを何かしたなーと思い始めてみました。

 

基本的に、人に見てもらうような大層なブログを書こうとは思ってもいませんし、

 

できるとも考えてもいません。

 

とりあえず、夏休み後半戦、自分が読みたい新書が20冊ほど自分の部屋や研究室に

 

散乱しているので、読書がてらアウトプットするツールとしてブログを活用したいなと

 

思っているので、よろしくお願いします。

 

研究分野がマクロ経済理論とかなので、自分が更新する本の書評は経済関連が多くなります。

 

では、今後ともご贔屓にしてくださいな。

 

byふてしば